Venice Simplon Orient Express
Venice Simplon Orient Express
あのオリエント急行に乗る!”気持ちが上がる旅” Part-1
ロンドン、ヴィクトリアステーションの専用ラウンジに着くと、おのずと”気持ちがあがって”きました。以前、日帰りの旅、Belmond British Pullmanに乗車するときも同じラウンジで乗車の手続きを行いましたが、Venice Simplon Orient-Express(VSOE)、あのオリエント急行に乗るのはやはり特別感があります!!
1泊とは言え宿泊込みの列車の旅ですし、私達がベニスに2泊ほど滞在するように、ベニスから旅がさらに続くゲストも多いのでしょう。チェックインのカウンターでは、けっこう大きな荷物をもった人々が大勢いました。豪華列車といえども、キャビンのサイズには限りがあります。大きな荷物は荷物車両に、キャビンで必要なものは手荷物サイズに分けてチェックインし、キャビンに届けてもらうシステムでした。
この列車の旅は、チケットが手元に到着した時から、気持ちが高揚します。昨今飛行機はe-ticketが当たり前になり、「航空券」の存在がほとんどなくなりましたが、VSOEのチケットは古き良き時代の航空券と比べても特別です。乗車券とVSOEの案内とスケジュールが書かれているブローシャーのような小冊子が箱に収められており、乗車の思い出に絶対とっておきたくなる「品」です。多くのゲストがチェックインの際、その箱をうやうやしくカウンターに出している姿を見かけたことからも、皆さん同じ高揚感でこの日と迎えたんだな、と実感します。
2015年6月17日水曜日
さぁ、いよいよ乗車です。ロンドンからサフォークストンまでは、英国王室御用達のプルマンカーです。プルマンカーは、Belmond British Pullman にも使用されている車両で、すべてが食堂車で各車両のインテリアが異なります。午前10時45分、ヴィクトリア駅を出発。今回の旅の出発はアイビス車両での食事から始まりました。アイビスの担当スタッフによると、アイビスはプルマンで一番古い車両。ヴェラはマンデラ大統領も乗車された車両。オードリーにはかつてローリングストーンズのメンバーが乗り、上機嫌のキース・リチャーズがギターで演奏を始め、各車両からそれを聞きつけたゲストが大集合となり、たいへんな状況になった、という逸話も教えてくれました。
席に着くと間もなくペリーニ(シャンパンとピーチ・ピューレのカクテル。現在ベルモンド ホテル・チプリアーニの創設オーナー、ジュゼッペ・チプリアーニが当時ハリーズ・バーのオーナーでもあり、彼が創り出しと言われる)がふるまわれ、3コースのブランチへと続きます。メインはふわふわとろとろのスクランブルエッグのキャビア添え、マッシュルームソテー、クランペット(軽食用パン)。続いてフルーツのヨーグルト添え、デザートにスパイスの効いた洋梨とひまわりの種のマフィンが出てくることには満腹!朝食を食べて来た人は航海しているはず!そして食後は、多くの乗客が、他の車両を訪ね内装や雰囲気の違いを見て楽しんでいました。そして午後1時30分を過ぎた頃、列車はフォークストン駅に到着し、ホームでは生バンドの演奏で迎えられました。
フォークストンでプルマンカーを下車し、バスに乗り込みます。ユーロトンネルをバスごと乗せる車両で通過し、ドーバー海峡を渡ります。国境を越えカレーより、バスは再び陸路でベルギーのブルージュに向かい、ワゴン・リの寝台列車に移動します。通常のVSOEのコースは、ベルギーではなく、パリ駅にてワゴン・リ車両に乗り込みますが、年に何度かイレギュラーにブルージュ経由があるそうです。すでにすっかり日も落ち、灯りもついたブルージュ駅で私達を迎えてくれたのは、「青きプリマドンナ」と称される、ワゴン・リ寝台列車でした。いよいよ、本格的なVSOEの旅が始まる。さらに気持ちが高揚します!
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