ルアン・パバンは古いラオスの町並みが今でもそのまま残っている素朴な町で、町中どこにもビルディングはありません。2階建て(仏塔以外では多分一番高い建物)を含むレストランやバックパッカー用の宿泊施設、ショップが並ぶルアン・パバン中心部のメインストリートも全長1キロ弱ぐらい。That’s itです・・実にシンプル且つ素朴な町です。

素朴といえば、ルアン・パバンの人々!メインストリートに一斉に出店が並ぶナイトマーケットを歩いていても、しつこく物を売ろうとする客引きの声もなく、買っている時も、あれこれ別なものも勧める売り子はいません。こちらから声をかけるまで「我関せず」とばかりに好きなことをやっています。商売が下手と言ってしまえばそれまでですが、観光客を見たらともかく物を売ろうとする光景がお約束の東南アジアではあり得ないマーケット。いやおうなしに純粋で素朴なラオス人への好感度が高まります。人々や町並みの素朴さは日本の50年ぐらい前、いやもっと前の感じかもしれません。売られている物は、骨董品(珍しい物では、以前にアヘンの取引に使われていた天秤と分銅のセット・・鳥の形をしていたりとかなり可愛い)、ラオスの伝統的な織物、手工芸品、衣料品、食べ物等々さまざまな物が並びます。

もっと本格的に織物見てみたい時には、車で20分ほど郊外に足を運べば、織物の村バーンサーンコーン&バーンシェンレックへ行くことができ、美しいシルクのラオス織りが手に入りますよ!

ルアン・パバンはカーン川とメコン川が合流する緑豊かな町で、歴史的建造物の寺院、黄金の仏閣が数多く残されています。聖なる丘と呼ばれるプーシー丘は町のほぼ中心部に位置し、頂上には黄金の仏閣ワット・チョームシーが町全体をみおろしています。そのプーシー丘を正面に望む小高いプーバオの丘に、ラ・レジデンス・プーバオがあります。3ヘクタールの土地にわずか34室のこぢんまりとしたリゾートです。かのミックジャガーがワンフロアー貸し切ったというプール&マウンテンビューの部屋からはホテル自慢のプール越しプーシー丘が目の前に広がる素晴らしい景観を楽しめます。

3ヘクタールの敷地内にはガーデンビュー・ジュニア・スイート、マウンテン&プールビュー・ジュニア・スイートなど4カテゴリーに分かれており、客室はすべてジュニアスイートまたはスイートで、広々としたベッドルーム、巨大ともいえるバスルームを完備しています。部屋のインテリアはシンプルですが、紫檀の家具類が重厚さを感じさせます。リゾート全体はコロニアルな雰囲気とどことなくヨーロッパの家々を思い起こさせるてくれます。手入れが行き届いた木立の中に、たった1テーブルだけの素敵なダイングスペースがあり、ここで静かにロマンチック・ディナーを楽しむのもお勧めです。

ルアン・パバンでも有数と言われるラオス料理のレストラン「プー・サバン」は屋外のテーブルでアルフレスコ・スタイルも楽しめます。ライトアップされたプールサイドのテーブルでのキャンドルライト・ディナーは大人気なので予約をお忘れなく。ラオス料理のお供には、可愛い竹細工のお櫃に入った赤米のご飯がお勧め・・これが有るだけで食が進むこと間違いナシ!また、ラオス料理のクッキングクラスの半日コースも開催しているので、日本でも珍しいラオス料理のレシピを取得してしまうのもいいですね。レストランに隣接した「ドック・チャンバ・バー」では、ローカルビール(ビア・ラオ、美味しいですよ!)はもちろん、エキゾチックな隠し味が自慢のオリジナルカクテルなど多彩なドリンクメニューが揃います。午後はアフタヌーンティーもお楽しみいただけます。

ラ・レジデンス・プーバオのメコン・スパは緑生い茂るガーデンを抜けて離れのような建物の中にあります。ラオス独自のメニューはMohom Indigo Healing Artで、地元の藍の植物を用いたパックには抗炎効果があるそうです。米、黒ごま、温めた蜂蜜とオイルでパックするPiu Nuan Lao Secrfet of Sensual Skinは、お肌をすべすべにする施術でラオスでは実に何百年も前から伝来するもの。また、石灰岩で作られた伝統的なハーバルスチームルームもマスト・トライ。緑が多いだけに、移動する際は、虫除け(特に蚊)スプレーは必須です。お忘れなく! ホテル内ブティックでは、アンティークやレプリカの仏像や、ローカルのファブリックを用いたストールや様々な小物など可愛いものが揃っており、町で買うより高いことは百も承知ですが、品室をデザインの良さを考えるとマスト・バイであることは間違いなし。それでもと〜っても安いから嬉しい!

ラオスといえば、忘れてはならない早朝に行われる僧侶が喜捨を求めて町を練り歩く托鉢です。ここルアン・パバンでの托鉢は最も規模が大きいので、早起きしてでも絶対に見に行きましょう!ほぼ日の出と共に住民が町に繰り出し、僧侶達の到着をとっておきの供物をもって待っています。住民だけではなく、観光客向けにセット供物を売る売り子もいますので、地元の列に加わってトライすることもできます。小学校低学年ほどの小さい修行僧達もたくさん見ることができ、仏教への帰依を示すラオスの人々の神聖な生活様式を垣間見ることができます。

早起きをして僧侶達の托鉢を見た後は、メコン川とメインストリートの間で開かれる朝市を見てみましょう! いやぁ・・このマーケットはスゴイですよぉ! 新鮮な野菜、美味しそうな竹の子、ぶつ切りの肉類、メコン川で採れた魚、材料不明の惣菜・・なんてのはごくごく当たり前の光景ですが・・大小さまざまな新鮮な(まだ元気に生きてる)カエル、これは食用?と疑ってしまうコウモリ、豚のしっぽそのままの燻製(豚足なら分かるけど)、お見せするは少しはばかれる虫などなど、ラオスのパワーの源はこれかぁ・・と納得しました。でも、市民にとっては大切な情報源なのでしょうか、マーケットの至る所で奥様達が井戸端会議を開いています。本当に日本の昭和初期を感じさせるマーケットです。

刺激的な朝市の見学が終わる頃にはお腹も空いてきます。そんな時には、ローカルメニューのお勧め、なんと言ってもカオソイ。日本の味噌ラーメンと担々麺を足して2で割った感じのスープにきしめん風のライスヌードルが入っていて、トッピングにモヤシ、ネギ、ニラ、パクチーなどの生野菜が山盛りもれなくついてくるのが特徴。ダイナミックにトッピングして食べると、味噌味のスープと挽肉に最高に合います。お店によって味やトッピングが微妙に違うので、色々な店で食べてみてください。

そんなカオソイですが、とっておきのお勧めは空港(素朴な建物の空港です!)入り口の正面にある小さなお店。3姉妹と思われるしっかり者の長女、口数の少ない次女、愛想がとても良い三女の女子3人が仲良く調理してくれます(私たちは「カオソイ三姉妹」と呼んでいます)。ビールとカオソイで100円ぐらいかなぁ・・驚きの値段でしかも少しスパイシーで美味しい。笑っちゃうのが、この店の三女の出前。空港職員に届けるのですが、ナント、出国後のエリアまで平気で運んでる。まぁ、それもまたルアン・パバンの良さですね。ちなみに・・私たちも一度出国して、その後にイミグレーションの係員に「カオソイ食べて来ていい?」と許可をもらって空港を出て食べに行きました(これは内緒です)。カオソイ三姉妹が来ていたラオ・ビアのロゴ入りTシャツが可愛かったのが印象に残っています。


ラオスの古都、ルアン・パバンは、仏教への神聖な帰依と何百年も変わらず続いている人々の暮らしに触れることができる、どことなく懐かしい素朴な町でした。ぜひ皆さんも「今のうち」に行ってみてください。まだ懐かしさが残るうちに・・・・



La Résidence Phou Vao, Luang Prabang, Laos

ラ・レジデンス・プー・バオ、ラオス、ルアン・パバン

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